大ベテランがフィールドに放つ、穏やかで力強い「無限の風」

湖畔に降り注いでいた強い日差しが和らいだ14時、LAKESIDE STAGEでは奥田民生のライブが始まろうとしている。ステージ前には続々とオーディエンスが殺到。世代を超えて愛されるロックスターのステージを堪能しようと、誰もが目を輝かせて彼の登場を待った。
民生が登場すると、若者からR35世代まで幅広い層が大歓声で迎える。そして始まったのは「マシマロ」。全員がいっせいに両手を挙げ、大きな手拍子が鳴り響く。それに応えるように民生も「イェーイ!!」とパワフルなシャウトを聞かせ、稀代のロックンロール・ショーがいよいよスタートした。
軽快な「マシマロ」に続いては、重厚なビートが鳴り響く「カイモクブギー」。強力なサウンドでフィールドを揺らしたあと、「今ぐらいの天気がちょうどいいよ、雲があるから。40を超えるとこんぐらいの天気じゃないと(笑)」と、ひょうひょうとしたMCでなごませる。このあたりの緩急自在っぷりにもベテランらしさが漂う。
会場を移してからの「SWEET LOVE SHOWER」出演は初めてとなる民生は、「このステージには初めて来たんですけど、山中湖と言えばわたくしなはずですが...何故早く呼んでくれなかったのか!先日そのへんで優勝しましたし!(笑)」と、某バラエティ番組の釣り大会企画のネタを持ち出して笑わせる。その後、映画主題歌にも起用されたニューシングル「SUNのSON」を披露。その最中、まるで先ほどのMCを裏切るかのごとく日差しが強烈に照り始める。だがオーディエンスは暑さをものともせず、彼が続々と繰り出す熱いロックに酔いしれていた。
「愛のボート」で激シブなギターソロを聴かせ、直後の「快楽ギター」ではオールドスタイルのバンドサウンドでフィールド全域を踊らせる。そして再び涼しい風が吹きわたり始める中、「イージュー☆ライダー」の爽やかなイントロが鳴り響き、会場から大きな歓声が起こる。サビでは全員が大合唱し、すべてのロックファンに愛される名曲が富士山の麓にこだました。
最後を飾ったナンバーは「無限の風」。北京五輪の野球日本代表チームの応援歌として書かれたこの曲が、今日はこの会場に集まったすべてのオーディエンスやスタッフ、アーティストたちを励ますように響きわたる。この日一番の力強くも優しい風が、湖畔に吹き抜けた瞬間だった。

M-1.マシマロ
M-2.カイモクブギー
M-3.SUNのSON
M-4.スルドクサイナラ
M-5.愛のボート
M-6.快楽ギター
M-7.イージュー☆ライダー
M-8.無限の風
