サンボマスター
2日間にわたって行われた「SWEET LOVE SHOWER 2011」もいよいよフィナーレへ。今年の「SWEET LOVE SHOWER」を締めくくるのはサンボマスターだ。オープニングSEのゴダイゴ「モンキー・マジック」が鳴り響く中、メンバー3人がステージに現れ、山口隆(Vo, G)は「SWEET LOVE SHOWERのこの年の大トリを務めさせていただきます! これより後はライブがねえわけだ、最後の最後の最後の力をみんな貸してくれ!」と絶叫。1曲目「青春狂騒曲」へ突入した。
山口のテンションに負けじとオーディエンス全員が踊り狂い、激しくジャンプする。早くも「ロックンロール!」コールが起こる中「世界をかえさせておくれよ」では、近藤洋一(B)、木内泰史(Dr)が湖畔を揺らすビートを響かせ、フィールドのテンションをさらに上昇させる。ここで山口は「サンボマスター以外で出した曲歌っていいかい?」と観客に問いかける。「ここから300kmぐらい北にいったとことろが俺の故郷の福島なんだ。福島は今大変なことになっている。みんなも自分の故郷のことを思って聴いてくれ!」と叫び、山口を含めた福島県出身アーティストによるユニット・猪苗代湖ズでリリースした「I Love You & I Need You ふくしま」を熱唱する。穏やかなアコースティックアレンジの原曲から一変し、情熱的なロックチューンに生まれ変わったこの曲を、3人はすさまじいテンションで演奏した。
後半ではサンボマスターならではの、熱く感動的なロックンロールを連発する。「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」では見知らぬオーディエンス同士が笑顔を交わしながら入り乱れて飛び跳ね、彼らの力強くも美しいサウンドを楽しんでいた。そして最後の曲は「できっこないを やらなくちゃ」。山口は「ロックンロールは何かを変えられると思ってる。君たちだってそう思ってるだろう!」と叫び、近藤と木内と共に全身全霊でのパフォーマンスを繰り広げる。彼らの熱い気持ちを受け取った観客も、全身全霊でその声に応えていた。
3人がステージを去ってすぐさま起こったアンコールに応え、メンバーもすぐさまステージへ戻ってくる。山口は「今日最高でした、ありがとう。みんなのおかげでえらいことになった。大トリってこんなすごいのかってびっくりした(笑)」と挨拶し、2日間計40組のアクトを締めくくるラストチューン「歌声よおこれ」のイントロを鳴らした。"愛と平和"を恐ろしいまでの勢いで表現し続けたサンボマスターとオーディエンス。お互いを称えるように、山口は「山中湖、ありがとう!」と絶叫し、フィールドからも名残を惜しむかのように拍手と歓声がいつまでも続いていた。