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DAY1 08.31 FRI

8/31 FRI
(Text by Billboard JAPAN)

今年で23回目を迎えた野外音楽フェスティバル【SWEET LOVE SHOWER】。その初日公演が8月31日に開催された。

朝9時半のWATERFRONT STAGEには、向井太一が"MORNING ACOUSTIC"アクトとして登場。「FREER」や「FLY」といったアッパーなナンバーで、早くからスタンバイしている観客のテンションを高めつつ、「君にキスして」や「空(feat.SALU)」では、自身も気持ちよさそうに身体を揺らしながら、伸びやかな歌声を湖畔に響かせた。そして同じく9時台、FOREST STAGEのトップバッターはKing Gnu。早くもキラーチューンとして定着しつつある「Flash!!!」を皮切りに、「Tokyo Rendez-Vous」「McDonald Romance」「あなたは蜃気楼」と続々投下、唯一無二のパフォーマンスで確かな爪痕を残したのだった。

Mt.FUJI STAGEの一番手を務めたヤバイTシャツ屋さんは、2年連続2回目の出演。サウンドチェックで新曲を披露するサプライズで早くも観客を沸かせれば、「ハッピーウェディング前ソング」「ヤバみ」と、定番ナンバーをノンストップで畳み掛けていく。「時間が余っちゃったのでもう1曲やります!」と「Tank-top of the world」を急きょ投下するなど、予想のつかない展開には朝から大盛り上がりとなった。

お昼頃からパンクアクトが続いたLAKESIDE STAGE。飛ぶ鳥を落とす勢いの若手筆頭格、04 Limited Sazabysは、「fiction」「My HERO」と続けてロケットスタート。「warp」ではウォーターキャノンが発射され、夏らしい爽快感に拍車をかける。続くSiMは、「WHO'S NEXT」でライブの口火を切ると、「SiMと言えばでっかいサークルだろ!」と観客を焚きつけて「TxHxC」へ。「KiLLiNG ME」では、1人の観客をステージに上げてギターを弾かせるという粋な演出も。ラストは「f.a.i.t.h」を倍速プレイするも時間切れで中断するという、昨年を思い出す天丼オチで締めくくり。

TAKUMAが「よっしゃいくでー!」とシャウトアウト――したかと思えば「ありがとうございました! 10-FEETでした!」と、ユーモア満点の幕開けとなった10-FEETのステージ。「RIVER」では下ネタ全開のコール&レスポンスも。そして「太陽4号」のセンチメンタルな空気感を優しく、力強く引き上げるように「その向こうへ」「ヒトリセカイ」と連打して、最後の「goes on」では出順が一つ前だったSiMに倣って、「ギター弾ける奴いないのかよ?」とTAKUMA。これに応じたのが、ドラム希望のお客さんとヤバTのこやまたくや、という展開には笑ってしまったが、最後まで予定調和にはいかない、10-FEETらしい一幕でもあった。

初出演のCreepy Nutsによるステージでは、R-指定が「他のバンドのボーカルじゃできないことをする!」と観客から募集したワードを繋げる"聖徳太子フリースタイル"を披露。観客のテンションが最高潮に達したところで、ラストは「合法的トビ方ノススメ」。バラエティ豊かなパフォーマンスで、あっという間に感じるステージだった。そして初出演にして、FOREST STAGEのトリを任されたのは、ROTTENGRAFFTY。「お前らの心を抉りに来たぜ!」と、手始めに「D.A.N.C.E.」でフロアを温めると、続く「PLAYBACK」「夏休み」でも熱狂の渦を生み出していく。ラストは代表曲「金色グラフティー」。サビの大合唱が夕暮れのFOREST STAGEに響き渡った。

「ケビン・コスナーで~す!」と、法螺貝の音と共に登場したのは、レキシ。Mt.FUJI STAGEのトリだ。「KMTR645」では、イルカの浮袋が客席に投入され、風船のように宙を舞うシュールな光景に。会場中のタオルが回った「GET A NOTE」や、年々その数が増えていく稲穂が揺れる「狩りから稲作へ」は一体感を生むパフォーマンス。最後は「キラキラ武士」で終了。終始"池ちゃん節"が繰り広げられ続けた。

LAKESIDE STAGE終盤は、日本の音楽シーンを牽引する2組のロックアクトが登場。トリ前のTHE ORAL CIGARETTESの山中拓也は、「トリのために力残してんじゃねーよ!」、「新世代舐めんなよ!」と息巻きつつ、ビッグマウスなだけでは終わらない、気迫溢れるパフォーマンスでキッズ達を狂乱させる。そしてLAKESIDE STAGEのトリ、MAN WITH A MISSIONも、負けじと初っ端からキラーチューンを連発。惜しみなく吹き出すパイロ、夜空を打ち抜く何本ものレーザー光線も圧巻だった。

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