山下達郎
2年前、昼間のLAKESIDE STAGEを盛り上げた山下達郎だが、2度目の出演となる今回は日が沈む直前のMt.FUJI STAGEに登場。1曲目「THE THEME FROM BIG WAVE」からライブを始めた彼は、「こんばんは山中湖! 2年ぶりのSWEET LOVE SHOWERです。ちょっと涼しいですけど、あったまりましょう! しばらくの間お付き合いを」と紳士的に挨拶し、印象的なカッティングで始まる「SPARKLE」を観客に届けた。その後は「JUNGLE SWING」「あまく危険な香り」と畳みかけ、「ピンク・シャドウ」ではメリハリの効いたファンキーな展開、高揚感たっぷりな達郎のフェイク、重厚な男女混声コーラスを重ねて、この上ないグルーヴを生み出していく。
休む間もなく5曲を届けた頃、辺りは暗くなりステージセットの上には三日月が輝いていた。達郎は「全部アップテンポだとおじさん身体が持ちませんので(笑)」と自虐気味に話しつつ、ゆったりとしたピアノの音色を軸に「僕らの夏の夢」を歌い上げる。
次に演奏し始めたのは、妻である竹内まりやの「プラスティック・ラブ」。ここではまりや本人がサプライズで登場し、夫婦による生デュエットが実現した。まりやを見送った達郎は「ちょっと得した気分でしょ」といたずらっぽい笑顔を見せた。
これ以降は、スラップベースを効かせた「BOMBER」、達郎とドラマー小笠原拓海によるドラム合戦、まりやがコーラスで加わった「SILENT SCREAMER」と続き、曲が終わるごとに場内全体のボルテージは上昇していく。そして「恋のブギ・ウギ・トレイン」で圧巻のアドリブを展開し、アッパーな楽曲を中心に熱演を繰り広げた達郎は「このSWEET LOVE SHOWERが終わると夏が終わります。秋も冬も、来年の夏も、皆さんにとっていい季節でありますように。また呼んでくれれば出たいと思います」との言葉を残して、この場にふさわしい「さよなら夏の日」をハンドマイクで熱唱。さわやかな余韻を山中湖畔に残してステージを去った。
セットリスト
01. THE THEME FROM BIG WAVE
02. SPARKLE
03. JUNGLE SWING
04. あまく危険な香り
05. ピンク・シャドウ
06. 僕らの夏の夢
07. プラスティック・ラブ
08. BOMBER〜SILENT SCREAMER
09. 恋のブギ・ウギ・トレイン
10. さよなら夏の日