toe

toeは念入りなサウンドチェックを経てライブを開始。まずは柏倉隆史(Dr)がドラムソロを繰り広げ、ほかのメンバーをステージに呼び込む。そして柏倉の叩く軽やかなリズムに音を重ねるように、美濃隆章(G)と山嵜廣和(G)がアコースティックギターでなめらかなフレーズを奏で、山根敏史(B)がうねるようなグルーヴを作り出す。オーディエンスはサポートキーボードを含む5人によるスリリングなセッションを食い入るように見つめた。
原田郁子(クラムボン)のボーカルトラックをフィーチャーした「After Image」ではシリアスなサウンドが涼しい空気に溶けて独特の世界を紡ぎ、「グッドバイ」では山嵜が低く切ないボーカルで観客を酔わせる。メンバーは何度もアイコンタクトをとり、息を合わせるように音を重ね、開放的なアンサンブルを空高く響かせていった。

MCでは山嵜が「こんにちは。toeと言います。頭の先まで爪先までしびれるようなロックンロールを届けようとして、バンド名をtoeにしたんですけど。僕らもロックンロールが大好きでして……」と自己紹介。さらに「今度は前夜祭ではなく本祭に呼んでいただけたら。僕ら前夜祭に呼ばれがちなんですよね(笑)」と「SWEET LOVE SHOWER」への出演意欲を表明し、観客を笑わせていた。
ライブ中盤以降は、山嵜と美濃がアコースティックギターをエレキギターに持ち替えて「past and language」や「エソテリック」をパフォーマンス。ゆるい雰囲気のMCから一変して、起伏に富んだサウンドで観客をどっぷりとtoeの世界へと誘っていく。そしてラストナンバーの「PATH」の途中では、短いにわか雨も。予定外の天候の演出が、ドラマチックなナンバーをしっとりと彩っていた。

セットリスト
01. 1/21
02. After Image
03. グッドバイ
04. past and language
05. エソテリック
06. PATH
01. 1/21
02. After Image
03. グッドバイ
04. past and language
05. エソテリック
06. PATH