七尾旅人

七尾旅人、弾き語りでフェスの空気を塗り替える

湖畔に設置されたWATERFRONT STAGEに七尾旅人が登場。集まったファンは芝生に座り、サウンドチェックを行う旅人を見守る。その周囲には道に大きくはみ出すほど多数の観客たち。のどかな雰囲気の中で旅人はアコースティックギターを抱え、1曲目「エアプレーン」からライブをスタートさせた。「戦争の歌です。沖縄の友達に歌います」とコメントしたとおり、情感のこもった歌声が周囲の空気を一変させる。

2曲目は「シャッター商店街のマイルスデイビス」。淡々と紡がれる鮮やかな言葉をオーディエンスは静かに受け止め、空気はいつしかじわじわと熱を帯びていく。そして曲の後半、旅人によるトリッキーな歌声やシャウトの重なりに歓声が上がる。
続いて旅人は「次はちょっと変わった曲やります。この曲ができたときのエピソード話したいんだけど時間が全然ないんで」と話し、センチメンタルな旋律が光る「夏祭り終わったおうちに帰ろ」を披露。観客に「口笛吹いて」と促し、会場は多くの小さな口笛と、草むらから届く虫の声に包まれた。

「どんどん季節は流れて」では、集まったファンが声を合わせてサビのメロディを繰り返す。しっとりと、しかし力強い歌声が重なり合い、温かな空間が生まれる。そして迎えたラストは「Rollin'Rollin'」。それぞれに体を揺らしリズムをとる観客たちと、富士山をバックに心地よさそうに歌い続ける七尾旅人。フェスとは思えない和やかな空間が、そこに立ち上っていた。


セットリスト
M-1. エアプレーン
M-2. シャッター商店街のマイルス・デイビス
M-3. 夏祭り終わったおうちに帰ろ
M-4. どんどん季節は流れて
M-5. Rollin'Rollin'

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