奥田民生

「今年はすっきり」奥田民生、LAKESIDE STAGEを飄々と圧倒

2008年はソロで、2009年はユニコーンのボーカルとしてこの山中湖に登場した奥田民生が、今年は再びソロで出演。小原礼(B)、湊雅史(Dr)、斉藤有太(Key)という鉄壁のサポートメンバーとともにステージに現れた彼は、オーディエンスの歓声に軽く手を挙げて応えた。

1曲目は「KYAISUIYOKUMASTER」。民生は真夏にぴったりの歌詞を、エモーショナルにギターをかき鳴らしながら歌う。「えー、先は長いのでダラダラとしていただければ……(笑)」という彼らしい挨拶の後は「愛のボート」。これもまた湖畔というロケーションにふさわしい楽曲を、ゆったりと、しかし重厚なグルーヴを生み出しながら歌う。アウトロではステージ前方に進み出て長いギターソロを奏で、ギタリストとしてもオーディエンスを楽しませた。

「今年も呼んでいただいてありがとうございます。といっても去年は、なんかあの変なバンドだったんですけども(笑)。今年はすっきりとした形で出られました」といった飄々としたMCに続き「今年はひとりでレコーディングしたアルバムを出しまして。その中の曲を、今日はお金のかかったバンドでやりたいと思います(笑)」と紹介されたのは、最新アルバム「OTRL」から「えんえんととんでいく」。民生がひとりで全てのパートを演奏したアルバムのサウンドとはまた異なるハーモニーを、強力なバックバンドとともにじっくりと聴かせた。

そしてライブは終盤戦へ。「The STANDARD」ではギターストロークのイントロだけでオーディエンスからどよめきが起こり、タイトルどおり人々の心に染み入る永遠の名曲にしみじみと聴き入っていた。そして「このバンドでのツアーも今年中にやろうと思ってますんで。そこはそんなに暑くないでしょうし(笑)、ぜひご家族連れで」とツアーの予告を行うと、観客からは喜びの声が上がった。ラストは攻撃的なロックチューン「快楽ギター」を経て「イージュー★ライダー」を披露。満員のオーディエンスからシンガロングが沸き起こり、フェスティバルらしい一体感と幸福感に満ちたフィナーレとなった。


セットリスト
M-1. KYAISUIYOKUMASTER
M-2. 愛のボート
M-3. えんえんととんでいく
M-4. The STANDARD
M-5. 快楽ギター
M-6. イージュー★ライダー

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